悲しみを捨てにきた
今日の舞鶴は暴雪の予報。
「もう、来てくれんかと思っとった」
「顔を見たとき、うれしかった」
とHさん。
こんな日は、越前温泉で体を温めようと
漁火という入浴施設でお風呂に入り、
そのあと個室を借りてお食事、冷酒を少しずつHさんは
丁寧に飲まれるのでした。
「いろんなことがここ(胸)にたまっとるんや」
「日本海に捨てて帰りましょうか」
波は荒く、岩にぶつかり、白い水しぶきがたつ
暴れ海を見ながら、いろんな話がせきを切ったように
Hさんは話してくださるのでした
「生きてたら、またいいこともあるしね」
「今日はよかった~」
「全部捨てたら、楽になったでしょ?」
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